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ヨシヒロの読書ブログ

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ジョセフ・マーフィー著 『眠りながら成功する 自己暗示と潜在意識の活用』②

前書き

 

続いて『眠りながら成功する 自己暗示と潜在意識の活用』の第ニ章から、気になった部分を書いていきたいと思います。 

 

第ニ章 あなたの心の働き方

 

あなたが習慣的に考えることは何でもあなたの潜在意識の中に沈み、この潜在意識はあなたの思考の性質に応じて創造します。あなたの潜在意識はあなたの感情の座であり、創造する心です。よいことを考えればよいことがそれに従って生じ、悪いことを考えれば悪いことが起こります。これがあなたの心の働きです。

 

潜在意識はよいほうにも悪いほうにも同じように働くということは、おもしろい、また微妙な真理です。この法則は、否定的な方向に応用されますと、失敗や挫折や不幸の原因となります。しかしながら、あなたの習慣的な考え方が調和的で建設的であるならば、完全な健康と成功と繁栄を体験します。

 

あなたが命令か指令を与えれば、あなたの潜在意識は忠実にその上に刻印された考えを再現するのです。あなたの心の法則は次のようなものです。あなたは、意識する心の中に持っている思想や観念の性質に応じて、潜在意識からの反応、あるいは返答を得るだろう、ということです。

 

ときとしてそれは、あなたの当面している困難に対して直ちに解決をもたらすように見えることもあります。しかしまた、何日も何週も、あるいはもっと長くかかることもあるかもしれません。働き方はとても見きわめることのできるものではありません。

 

忘れてならないことは、あなたの潜在意識は、あなたの考えが良いか悪いか、または正しいかまちがっているかを検討することはしないで、あなたの考えや暗示の質に応じて反応します。たとえば、あなたがあることを意識的にはほんとうであるとすると、たとえそれがまちがっていることであっても、潜在意識のほうはそれを真に受けて、それに従って、必然的に結果を作り出しはじめるのです。というのも、あなたの意識がそれを真に受けたからなのです。

 

あなたの身にいままで起こったことはすべて、信念によってあなたの潜在意識に刻み込まれた考えに基づいています。もしあなたが、すでにまちがった観念を自分の潜在意識に送り込んでしまっているとするならば、そういうまちがった観念を克服する確実な方法は、建設的な、また調和的な考えを何回も繰り返すことです。

 

辞書によれば、暗示とはあることを人の心の中に入れる行為、あるいは示唆です。すなわち、暗示された思想や観念が抱きとめられ、受け入れられ、実行に移される場合のその心的過程であるとされています。ここで忘れてならないことは、暗示というものは、意識する心の意思に反しては、何かを潜在意識に押しつけることはできないということです。別の言葉で言えば、あなたの意識する心は与えられた暗示を拒絶する力を持っているということです。

 

あなたの潜在意識には、あらゆる点で、あなたを癒し、祝福し、高め、鼓舞するような暗示のみ与えるようにしなければなりません。あなたの潜在意識は冗談がわからないことを忘れないでください。潜在意識はあなたの言葉の額面どおりに受け取るのです。

 

私たちの大部分は幼年時代から悪い暗示を与えられてきております。それをこばむ方法を知らないので、私たちは無意識的にそれを受け入れております。悪い暗示の例をいくつかあげてみましょう。「おまえにはできない」「おまえなんかけっしてロクな者になりゃしないよ」「そんなことをやっちゃいけない」「やりそこなうぞ」「チャンスがなかったね」「みんなおまえが悪いんだ」などなどです。

 

もしも大人になってから、再調整療法となるような建設的な自己暗示を使わないと、過去においてあなたに刻み込まれた印象のおかげで、個人的生活でも社会的生活でもあなたを失敗させるような行動の型が作られてしまします。自己暗示とは、もし放っておくならばあなたの生活の型をゆがめ、よい習慣の発達を妨げるような膨大な量の否定的な言葉の条件づけから、あなたを解放してくれる手段なのです。

 

他者暗示は、あなたが自分の考えによってそれに力を与えてやらないかぎり、あなたに対しては絶対に何の力も持っておりません。

 

あなたが「私はこれができない」とか、「私はもう年を取りすぎている」とか、「私はこの責任は果たせない」とか、「おれはまずいことをするように生まれついているのだ」とかいうとき、あなたは潜在意識にこういう否定的な考えを植えつけていることになるのです。すると潜在意識はそれに応じて反応します。あなたは実際に自分自身の利益をはばみ、欠乏や限界や、挫折を自分の生涯の中に呼び込んでいることになるのです。