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ヨシヒロの読書ブログ

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日本株独学で60万円を7年で3億円にした実践投資法

前書き

今日は堀哲也さんの『日本株独学で60万円を7年で3億円にした実践投資法』について、私が気になった部分を書いていきたいと思います。 

著者について

著者の堀哲也さんは、7年間で60万円の資産を3億円に増大させた日本株専門の投資家で、1971年生まれ。名古屋大学理学部数学科卒。岐阜県在住ということです。

はじめに

株式投資では、株価が一時的に上げすぎたり、下げすぎたとしても、銘柄の真の価値を大幅に超えていたり、割安になりすぎた株価は最終的には是正され、適正な水準に戻っていきます。

 

誰にでも得られる情報で勝ち組投資家になる方法は、投資家全般の評価と本当の評価の歪みを発見することが肝になります。

 

要は、自分以外の投資家が過渡に割安に評価している銘柄を買い、その銘柄が正当な評価を受けるまで待つわけです。

 

ただし、割安であればどんな銘柄でもよいわけではありません。評価の是正が見込める銘柄を選ぶ必要があります。

 

例えば、業績が良いにもかかわらず割安のま放置されている銘柄があったとします。

 

そのような銘柄は半永久的に割安のまま放置され、株価が上がらなかったりします。そういう銘柄を選んでいては、いずれ株価は上がるのかもしれませんが、時間がかかりすぎます。

 

しかし、そのような銘柄でも、決算で上方修正が出る、などのきっかけにより、投資家の注目を集め、割安さが解消されることもあります。そのような、「何かのきっかけ」が見込める銘柄をあらかじめ探して購入しておけば、割安さが解消される過程で利益を出すことができるわけです。

 

そして、そのような投資は、特別な情報を持たない個人投資家であってもすることができます。一番簡単なパターンは、市場全体が歪んだ評価をしている時期に投資することです。

 

こうした市場のゆがみを知り、必要以上に割安になった銘柄を買えば、株価が戻る時に利益を出せるわけです。

資産3億円を目指すための投資戦略

3億円を目指すための道のり

投資の世界では、60万円を120万円にするのも、1億円を2億円にするのも、手間とかかる時間はおおむね同じです。

 

60万円を120万円にするのは、そんなに難しくないような気がしませんか?

 

実際は、結構難しいのですが、これができればあとは同じことを9回するだけで3億円になるわけです。

資産を激増させるためには集中投資を

億単位の資産を作るためには投資を始めた最初のうちに一度くらいは勝負したほうがいいと思います。ここで言う「勝負」とは、集中的に1銘柄に投資することを意味しています。

 

というのも、資産規模が大きくなってくると、失敗した時に取り返しがつかないことと、特に小型株の場合は出来高が少ないため、大きな金額を1~2銘柄に集中投資することが難しくなるからです。そのため資産規模が大きくなるほどパフォーマンスが落ちるということが発生します。そうすると1年の目標倍数を達成するのが困難になってきます。

 

集中投資をすることによって資産が一気に増えれば、目標とする資産までの倍率を大きく下げることができますし、また、株式投資を行うにあたり精神的に大きく成長できます。

投資の経験を積む

株式投資をしていると、失敗・損失は絶対に避けて通ることはできません。私もいまだに多くの損切りをしています。

 

しかし、失敗するたびに原因を自分なりに分析して、同じ失敗をしないように今後気をつけるようにすることで、どんどん投資が上手になってきます。

 

精神力についても同様で、経験によって鍛えられます。私も投資を始めた頃は、わずかな損失でも気になりましたが、何度も成功・失敗を繰り返すうちに、億単位の投資をしても平常心でいられるようになりました。

 

誰だって、初めて投資をする時は本当にうまくいくのか気になるものです。しかし、最初のうちは投資額を自分の資産に比べて非常に少ない額に抑えておけば、多少株価が下がったところで平常心でいられます。

 

そして、成功しても失敗しても、経験を積んで少しずつ大きな額に慣れていけば、段々と規模の大きな投資に慣れてきます。

成功する人は他の投資家が買いたくなる銘柄を先に買っている

株で儲ける人は株価の歪みに気づいている

株式投資の世界で、そして短期投資の世界で勝ち残るには、他の投資家が買いたくなる株を先んじて買い、そして、いずれ誰かに高値で買ってもらわなければなりません。

 

株式投資の世界というのは、中でも短期投資の世界は、世界中の投資家が相手の富を奪い合おうと争っている戦場なのです。

 

あなたが株式投資で儲けるためには、その戦場の中で勝ち残らなければなりません。このことをしっかりと認識したうえで、株式投資に臨んでください。

市場の歪みが認識されるきっかけが出た時に株価が上がる

株価が上がるということは、なんらかのきっかけでいままでよりも高値で買いたい人(需要)が増えたということです。逆に言うと、株価が上がるためには高値でも買いたい人が増えるためのきっかけが必要であることになります。

 

「株で儲ける人は株価の歪みに気づいている」と書きましたが、その人たちは、市場の歪みによりその株が上がることを事前に読んでいて、先にその株を買っている人たちです。そして、その後、なんらかのきっかけがあって、高値でも株を買いたい人が増えたために株価が上がり、儲けられるのです。

業績が良い・割安でも株価が上がるわけではない

ファンダメンタルズ投資家の方は、好業績かつ割安な銘柄を探すのが大好きです。しかし、いかに好業績かつ割安であっても、その株を買いたい投資家が増えなければ株価は上がりません。

 

自分が買った後、買いたい投資家が増ることにより株価が上がるという原則の逆を考えてみると、後から買いたい投資家が増えなければ株価は上がらないということです。

 

得てして好業績かつ割安な株というのは、出来高も少なく割安な株価に放置されたまま大きな値動きをしません。ある意味、人知れずに割安に放置されているとも言えます。

 

では、どのような銘柄を選べば株価が上がって儲けられるのでしょうか。

 

それは、株価が上がるきっかけがある株を選ぶことです。

 

1つの例として、あなたがファンダメンタルズ重視の投資家であれば、業績の上方修正が見込める銘柄を買うということです。

 

すべての上場企業は3ヶ月に1回決算発表をします。決算を機に銘柄を売買する投資家はそれなりにいますので、決算発表によりインパクトのある業績の上方修正をすれば、新たにこの銘柄を買いたい人が現れて、株価を押し上げます。結果として、あらかじめそれを予想して株を買っていた人が儲けられるわけです。

 

会社の決算発表というのは、その銘柄が注目されるきっかけの1つになります。

 

決算発表に限らず、その銘柄が注目されるきっかけが思いつく銘柄を選ぶことが大事です。

 

では、どうしたらその銘柄が注目されるようになるのでしょうか。自分以外のプレイヤーの主な思考を先読みして考えます。

 

ファンダメンタルズ投資家の場合は、先の例で説明した通りです。

 

では、テクニカル投資家の場合は、どうでしょうか。

 

テクニカル投資家は、チャートの形を見て上がりやすそうな銘柄を好みます。「このチャートは上がる形をしているから買い」というように考えるのです。ですので、彼らの思考を先読みするためにも、テクニカルの基本を学ぶ必要があります。

 

では、デイトレーダーの場合はどうでしょうか。こちらは需給が崩れて勢いの出た株を狙います。

 

いずれにしても、投資対象としては、これらの投資家のうち、いずれかが今後買ってくれそうな銘柄を選ぶことが大事だということを忘れないでください。

投資すべき銘柄の選び方

どうやってギャップのある銘柄を探すのか

1つめは、「ヤフー! ファイナンスの銘柄掲示板」です。

 

にどうやって探すかですが、まずは、ヤフー! ファイナンス株式ランキングの中で検索数が上位の銘柄をチェックします。特に前日順位が低いにもかかわらず、順位を上げてきた銘柄です。このような銘柄は、なんらかの材料が出たりしてランキングが急騰した銘柄です。

 

そのような銘柄は株価の急騰材料が出ていながら、株価はまだ初動という場合があります。そういう銘柄は投資対象になる可能性があります。

 

また、出来高増加率上位銘柄もチェックします。

 

前日の出来高が少ないことによりランキングされている銘柄は除外します。ヒット率は低めですが、これもまだ初動の銘柄があることもあります。

 

これらの銘柄はなんらかの動きがある銘柄ですので、こうやってチェックした銘柄から投資対象がないかを探していくわけです。

 

私は『四季報』を見れば一目で95%以上の銘柄を却下できるので、ある程度の銘柄数を一気にチェックできます。

 

2つめは、「株探」です。

投資候補から除外すべき銘柄とは

ただし、前項で挙げたような銘柄を全部チェックすると膨大な数になりますので、ここで対象をある程度絞ります。

 

例外もありますが、以下のような銘柄は調査対象から除外します。

 

除外する銘柄その1 → 日経225採用銘柄、または時価総額が1000億円以上の銘柄

 

要するに一流企業ということですね。年に数パーセントの利益を積み重ねる投資であれば選択肢としては正しいですが、数十万円の元手から億単位の資産形成を目指す本書の主旨を考慮すると、選択肢としては残りません。このような会社は株価が何倍にもなるような大化けをすることはまずないからです。

 

さらに、このような一流銘柄は、大口投資家が主要銘柄の1つとして持っていることが多く、またプロの海外投資家も十分分析しているため、株価が真の価値と乖離することが皆無です。ギャップをとりに行くという点からも、プロの大口投資家を大勢相手にする意味からも避けたほうが無難と言えます。

 

除外する銘柄その2 → 買いの理由が弱い銘柄

 

掲示板にせよ、別の何かにせよ、投資候補として選んだ銘柄には何か買いの理由があるはずです。掲示板で銘柄を探したのであれば、その銘柄の掲示板の投稿内容を読んでみましょう。

 

たいてい誰かが、その銘柄を買う理由を書いていてくれていますので、調べる手間が省けます。そして、その理由が真に投資に値するかを自分で判断します。

 

まず、その投稿内容を見て、これはすごいと思えるかどうかです。ここでピンと来ないようでしたら、その銘柄の良さがわからないか、大した魅力がない銘柄ですので、その銘柄に投資するのは避けたほうが無難です。

 

何か、その銘柄に特別な魅力を感じた時にさらに詳細に調べていき、その銘柄に投資すべきかどうかを判断するわけです。

 

除外する銘柄その3 → すでに株価が割高になっている銘柄

 

成長余地があり、十分な買いの理由があったとしても、投資を避けるべき銘柄があります。それは、ひと言で言えば割高な銘柄。あるいは、買いの理由がすでに十分株価に織り込まれている銘柄です。

 

このような銘柄は、買いの理由を考慮しても、株価とのギャップがすでに埋まっており、ギャップが解消する過程での株価上昇が見込めません。

 

とはいえ、割高かどうかを判断するためには、かなりの熟練を要します。

投資すべき銘柄かどうかの判断のしかた

こうして絞った銘柄について、実際に投資すべきかどうかは、どうやって判断したらいいのでしょうか。

 

基本的な判断基準は、

 

  • その銘柄の真の価値と株価に「ギャップがあるか」
  • そのギャップが埋まるための「きっかけがありそうか」

 

の2つを考えます。両方に当てはまれば投資対象となります。

 

具体的には、以下のような事例が考えられます。

 

その銘柄の買いの理由は本来もっと評価されてよい銘柄であるにもかかわらず、株価はそれに対応していない。

業績的に上方修正が見込まれるにもかかわらず、株価が上方修正を織り込んでいない。

赤字のため株価は低く抑えられているが、近いうちに黒字化が見込める。

大口投資家等の空売り等により、株価が異常な安値に抑え込まれている。

悪材料が出て株価が一時的に落ちているが、悪材料は一時的なものでいずれは解消するものである。

 

それでは、それぞれについて具体的に説明していきましょう。

上方修正期待銘柄の探し方

まず、上方修正期待銘柄の探し方について説明します。

 

この場合の基本方針は、上方修正による良化した業績と、現在のまだ好業績が織り込まれていない株価とのギャップをとりに行きます。そして、上方修正や決算がきっかけとなってギャップが埋まる過程で株価が上昇するわけです。

投資候補の銘柄はこうして探す!

銘柄候補は。「株探」で探しています。サイトの中の、「銘柄探索」のタブをクリックすると、ズバリ「業績上方修正が有望銘柄」という記事が載っています。

 

ここでは例として、「【中間期】時点 通期上振れ 有望銘柄」を選んでみます(他の記事を選んでも決算の月数が違うだけなので、同様のことが可能です)

 

すると、「進捗率」という項目の高い銘柄が、すでにスクリーニングされています。ここに掲載された銘柄から対象を絞っていきます。

 

①進捗率が67%以上(6か月中間決算の場合)

②5年平均進捗率と実際の進捗率が乖離している(差が10%以上である)

③PER(株価収益率)が20倍以下(銘柄数が多い時は、もう少し厳しくする)

 

さて次は、こうして出てきた候補銘柄を順次調べていきます。リストにあげた1つひとつの銘柄について以下のチェックを繰り返します。

 

まず、現在の株価をチェックしましょう。

 

これを記録しておき、次に会社のホームページで最新の決算短信を見ましょう。

最新の進捗率を確認する

最新の「決算短信」で進捗率を見てみましょう。

 

進捗率が低くなってしまった銘柄は、除外して次の候補銘柄を調べに行きます。

株価が割安かどうかを見るため期待PERを計算する

次に、今後予想される上方修正によって、現在の株価は割安と言えるかどうかを計算します。

 

5年平均進捗率が50%以下の銘柄の場合は、単純に半期のEPSを2倍にして計算します(要するに、半年の利益の2倍を1年の期待利益として計算する)。

 

次に、現在の株価から計算で出したEPSを割って、期待PERを計算します。

割安かどうかを検討する

では、この計算で出した数値は割安と言えるのでしょうか?

 

それを 判断するため、その銘柄の過去のPERと比較します。

 

もし、ギャップが埋まっていない銘柄を発見した時は、最後にその銘柄の決算短信の説明文だけは読むようにしましょう。

 

今季だけの特別利益などがある場合、決算短信に記載してあることがよくあるからです。

 

これは有望だという銘柄を見つけても、最後に投資をするにあたって不安要素がないかを決算短信で確認するようにしてください。

赤字会社の中から業績回復が見込める会社を探す

次に、赤字会社であるため株価が低く抑えられているものの、黒字化が見込める銘柄について説明します。

 

この場合の基本方針は、黒字化後の好転した業績と、現在の赤字による低い評価の株価のギャップをとりに行きます。そして、決算等により実際に黒字化することがきっかけとなってギャップが埋まるわけです。実際、黒字化すると株価が急騰する場合が多いのです。

 

このパターンの場合、自分で業績の黒字化を予想しなければなりませんので難易度は高くなりますが、得られる利益もその分、多くなります。黒字化する会社を一律の方法で見つけることはできません。

 

特に、月次データを公表している会社(飲食系の銘柄に多い)や、ゲームの売上ランキングから会社の売上が予想できるゲーム会社などは、こうした方面からのアプローチが有効です。

株価ギャップを探す様々なパターン

ここまで、株価のギャップを探すための2つの方法を説明しましたが、パターンは無数にあります。そこで、私が実際に大きな利益を出した、これ以外のパターンをいくつか紹介します。

「買収されそうな会社」を狙う

1つめは、買収されそうな会社を先回りして買うというものです。

「成長性の高い会社」を狙う

2つめは、成長性が高かったり、M&Aで大きくなりそうな会社に投資するというものです。

 

高成長企業であっても、ある程度企業規模が大きくなると安定運営になる会社が多いので、その時期になったら利益確定することになります。

「株価が意図的に抑えられている会社」を狙う

3つめは、株価が不当に安く抑えられている株を狙うというものです。

 

大口投資家は有望な銘柄の株価を一時的に、あり得ない安値まで売りたたくことがあり、これも1つのギャップです。

 

ですので、そのような安値の株を買い、一時的にはさらに下がるでしょうが、株価が上がる材料が出るまで持ち続けることができれば、株価急騰の恩恵を受けることができます。大口投資家が意図的に起こしたギャップをとりに行けるわけです。

「新技術を持つ会社」を狙う

4つめは、新技術や特許などで注目されている銘柄を探すというものです。

 

ただし、選定する場合は注意しなければならないことが様々あります。

 

注意点の1つめは、「自分で内容を理解できない技術の場合は投資しない」というものです。

 

2つめの注意点は、「その新技術の将来的な市場規模が大きいかどうか」っです。

 

3つめの注意点は、同じような技術を持った「ライバル社に対して優位性があるか」というものです。

 

最後の注意点は、「投資をした後の株価の動き」についてです。このような会社の株価はだいたい2段階に分けて上げる場合が多いのです。

 

第1段階は、その新技術による株価上昇を狙いに来た短期投資家が一斉に買いに来ることによる株価上昇です。

 

第2段階の上昇ですが、これは話題となった新技術が実用化されて利益の見込みが立ってきた時に起こります。

会社の業績を一瞬で判断するための最重要ポイント

四季報』で業績の良い銘柄を一目で見分ける法 

 

基本的に、投資をするのは、業績が良く割安な銘柄を選び、その中でチャートや需給を見てタイミングの良い時に購入することです。

 

チェックすべき点  その1 売上と営業利益

 

まず、「売上と営業利益が増え続けている」か否か。

 

チェックすべき点 その2 従業員数の増加

 

次に確認したいのは、「従業員数が増え続けている」か否か。

 

チェックすべき点 その3 財務の健全度

 

3つ目は、「財務が健全」か否か。

 

  • 自己資本比率が15%以上(かなり緩めです)ならOK
  • 1株当たり純利益が連続でマイナスになっていないならOK
  • 営業CFがマイナスかつ有利子負債が多い場合はNG(これは景気後退期の場合)

「割高な銘柄」を避ける3つの方法 

四季報』を見て、以下の項目に該当する銘柄は、もし、低PERの銘柄であっても基本的に投資対象とするのは避けましょう。

 

避けるべし → 1株当たり純利益が1年だけ高くて前後の年は低い銘柄

 

特定の1年だけEPSが高くなる、よくあるパターンとしては、企業買収等によって負の暖簾がついた、資産を売却したことなどで特別利益を得たケースなどがありますが、本業で得た利益ではありませんので、会社の実力でPERが低くなっているとは言えません。

 

避けるべし → 営業利益に比べて経常利益が極端に高い銘柄

 

そのような銘柄は、本業とは関係ない受取利息・配当。投資による利益など、いわゆる財テクで稼いでいる会社です。

 

ですので、営業利益に比べて経常利益が極端に高い銘柄は、営業利益の6割程度を純利益として計算しなおして、その純利益で割安かどうかを判断すべきだと考えられます。

 

避けるべし → 経常利益と純利益がほぼ同じ銘柄

 

過去に赤字を出している会社の場合、7年間は利益と相殺することができますので、過去に赤字を出していた会社に多いパターンです。

 

業績が横ばいの場合、累積赤字がなくなると、その後は普通に法人税を払うようになります。すると、業績が横ばいであっても純利益が一気に下がってPERが跳ね上がります。

 

ですので、このような会社については、純利益を経常利益の6割に計算しなおして判断すべきでしょう。

決算短信の内容も確認しよう

決算短信や投資家用資料を詳しく分析することは、市場評価とのギャップを知る重要な手段になります。そして、上方修正を出す時期など、そのギャップがどのような時に公になるかを前もって知ることができる場合もありますので、投資の参考にしましょう。

他の投資家の心理を読めば勝てる!

材料が出ていない時の株価の動きを知るためには、他の投資家の心理を読まなければなりません。具体的には、世の中にはどのような投資家がいて、どのような判断で投資を行っているのかを知っておく必要があります。 

 

別に世の中のすべての人の心理を読む必要はありません。世の中の投資家をいくつかのカテゴリに分類して、それぞれのカテゴリの人達がどう考えているかが、だいたい読めればいいのです。

 

株式投資というものは、富を奪い合う戦争をしているものだと書きましたその戦争で勝ち残るためには、敵である対戦相手のことを知らなければなりません。そこで、この章では事例を踏まえ、他のプレイヤーの思考を読む方法を紹介します。

デイトレーダー」の投資法から需給を読む

一般的なデイトレーダーのような超短期投資家は、銘柄・業績は二の次で(人によってはまったく考慮せず)、値動きが良くていつでも売買できる(出来高の多い)銘柄をトレード対象とします。

 

そして、投資対象となった銘柄群の動きを確認し、これは上がりそうだと判断した株を買い、下がりそうだと判断した銘柄を空売りするわけです。

 

デイトレーダーは、その銘柄の材料などはほとんど無視して、需給バランスが崩れた銘柄の株価の急騰または急落の動きに乗って利ザヤを稼ぐことになります。

 

そして、あなたが投資の世界に身を置く限りは、世の中にはこのような投資家がいて、株価を動かしていることを知っておくことが大事です。

中長期の需給を判断するポイント

見るべきポイントは3つだけです。

 

「チャート」と「出来高」と「信用残高」です。

 

日々の出来高に比べて極端に信用残高が多い銘柄は、今後反対売買の予約が入っていることを覚えておきましょう。

「ロウソク足」と「出来高」から上がる株を読む方法

上がる前のチャート「パターン1」

具体的な条件は以下の通りです。

 

  1. ロウソク足の底値が徐々に切りあがっている。
  2. 出来高が徐々に減ってきている。あるいは減ったままの状態である。
  3. 近くに大きな株数の売り板が存在しない。

 

まず、出来高が減ってきているということは、売りたい人・買いたい人ともに減ってきているということです。

 

買いたい人が減ってきているのであれば、売りたい人は少し妥協してでも株を売ろうとするはずです。その場合、ロウソク足の上値が徐々に切り下がっていくチャートになります。

 

すぐ上に大きな売り板があれば、買いたい人はその大きな売り板から株を買うはずだから、3点目の条件を満たすことにより、買いたい人は欲しい株が買えずに、少しずつ上の値段の売り板を渋々買っていることがわかります。

 

そして、このパターンが出てくると、誰かが我慢できなくなって、いずれここから上の売り注文を一気に買いに来るのです。

上がる前のチャート「パターン2」

具体的な条件は以下の通りです。

 

  1. ロウソク足がおおむね上昇傾向である。
  2. 直近数日は株価の変動が少ない。
  3. 直近数日の出来高がおおむね減少傾向。

 

株価上昇の妨げになる短期的な売りが枯れたのを見計らって、大口は株価をあげにきます。そして、高値圏では1日の出来高と値動きを大きくし、デイトレーダーなどの短期投資家に高値で売りつけるのです。

 

株価が上がるチャートと出来高のパターンは無数にありますので、急騰した銘柄がどのようなチャートの動きをしていたかを見るようにして、慣れてきたらチャート・出来高からこの先株価がどう動くかを予想する癖をつけるようにしましょう。数をこなすことで、株価の動きを読む技術が格段に上がっていきます。

成功率を大きく高める売買タイミング

メジャーなテクニカル指標は、株価の値動きに無視できない影響を及ぼします。ですので、株式投資をするのであれば、テクニカルについてもある程度は学んでおくべきです。

 

抵抗線支持線

抵抗線」とは株価の上値同士を結んだ線のこと。このラインのあたりまで株価が上昇すると売り圧力が高まり、価格が下落するような価格帯ラインです。上に行く抵抗になるため抵抗線と呼ばれます。「支持線」は、逆に株価の下値同士を結んだ線のことです。抵抗線と同様に、このラインあたりまで価格が下がると買いが優勢になって反発する可能性が高くなります。下値を支えるため支持線と呼ばれます。

 

ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドは、移動平均線と、その上下に値動きの幅を示す線(移動平均線との乖離)を描いた指標です。上下の線は、「±1σ、±2σ、±3σ」があり、±1σでは約68%の確率でその線の範囲に収まり、±2σでは約95%が収まることを示します。

 

移動平均線

直近の過去数日間の終値を平均した価格をつないだ線です。よく使われるものは、例えば日足チャートでは5日線、25日線、75日線など。5日線であれば、過去5日間の終値の平均になります。それぞれの線の方向から株価の動きを判断したり、乖離から株価の短期的な動きを判断したりします。

買う前に目標株価を決めておく

続いて、株を買う前に株価について考えておくべきことを述べておきます。それは、自分の中で目標株価を決めておくことです。

 

私の投資手法の根幹は、現状とその銘柄の真の価値とのギャップのある銘柄を探し、そのギャップが埋まる過程で株価上昇の恩恵を得るというものです。であれば、その銘柄の真の価値=目標株価を決めておく必要があります。

 

そして、実際の株価の動きとしては、一度適正株価を超えて大きく上昇し、最終的に適正株価に落ちついてくるという動きをする場合が多いのです。経験上、高くても適正株価のだいたい2倍くらいが上限になることが多いので、適正株価を超えてきたら天井が来ないか注視し、あるいは少しずつ利益確定を始め、適正株価の2倍まで来るようであれば、残り全部を利益確定するのが無難です。

株を買うタイミングは

上方修正銘柄は決算の1週間前が狙い目

まずは、上方修正期待銘柄の場合です。

 

業績の上方修正は決算の1週間前頃に出ることが多いです。というのは、決算予想を一定以上の割合で変更する場合は1週間前までにIRを出す必要があるからです。したがって、購入のタイミングは、決算の1週間よりもちょっと前が最もいいタイミングになります。

 

ただし、中には早く上方修正を出してくる銘柄もありますので、その銘柄の過去のIRの出し方をチェックし、そういう銘柄であれば早めに購入しておく必要があります。

 

注意点としては、明らかに上方修正が他の多くの投資家に読まれていて株価が上昇を始めている場合は、より早めに購入したほうがよい場合もあることです。これについては株価の動きを見て臨機応変に対応しなければなりません。

 

次に、黒字化が見込める赤字会社の場合です。

 

これも基本的には、上方修正銘柄と変わりません。黒字化という誰にでも好材料とわかるIRが出る前を狙うことになります。

株を売るべき3つのタイミング

基本的には、「適正株価を超えたら売り始め、2倍まで来たらすべて売る」というものです。 

 

それ以外の基準の1つめは、ローソク足出来高から見る方法です。

 

「いままでに比べて1日の値幅が大きくなり、かつ、出来高が急増した時に売る」というものです。

 

2つめの基準としては、「株価が25日移動平均線を割り込んだら売る」というものです。ここから盛り返す銘柄もあるにはあるのですが、ここを割り込むといったん大きな調整をする銘柄も少なくないため、25日線を割った銘柄は売却するのが無難です。

 

3つめの基準として、上方修正銘柄や材料銘柄での方法ですが、「上方修正や材料が出たら翌日に売る」というものです。

 

株価が上がっていくためには、そこから新たに高値を買ってくれる人が必要です。上方修正銘柄の場合、上方修正が出てしまえば直後に買いたい人は別にして、後から高値を買ってくる人などないことになります。ですので、ストップ高で張りついている場合を除き、上方修正が出た翌日には売ってしまって問題がありません。

資産3億円を達成するために必要な自己コントロール

一番大事なのは冷静な判断力を失わないこと

鉄則1 本業が手につかないような投資はしない

 

不安でしかたがない人はポジションのとりすぎであることがほとんどです。

 

鉄則2 自分と反対の意見に耳を傾ける

 

自分が選んだ銘柄に投資したら、本当にその銘柄に弱点はないのか確認するためにも、そして、自分の持っている銘柄を冷静に客観的に判断するためにも、自分と反対の意見に耳を傾けるようにしてください。

 

鉄則3 損失の責任は自分にあると自覚する

 

あなたが今後投資で失敗して損失を出したとしても、冷静に失敗の責任を認めることにより、失敗の原因を分析して次に生かすことができるのです。そうすることで、あなたは勝ち組投資家に一歩一歩近づいていくのです。

 

鉄則4 株で買った時こそ油断しない 

 

連続して成功した時こそ油断せず、冷静になりましょう。

株式投資にあたって実践すべきこと

実践1 買う時は必ず自分の言葉で買う理由を書く

 

1つめの理由として、株を買う理由を自分の言葉に落とし込めない人は、「失敗の責任を自分でとれない」からです。

 

2つめの理由は、「持ち株を冷静な判断で売ることができるようになる」からです。

 

もし、買った理由が1つも崩れていないのでしたら、株価が急落しても持ち続けることができますし、買った理由が崩れているのでしたら、買った判断が誤っていたということで、冷静に売却する決断ができます。

 

実践2 損切りは必要な時だけ行う

 

買った理由が1つも崩れていない銘柄は今後上がる可能性が高い株と言えますので、損切りする必要はないわけです。

 

実践3 定期的に株価・IRをチェックする

 

株式投資をしている場合、定期的に保有する銘柄の株価とIRをチェックしましょう。頻繁に株式の売買をしている人は毎日、そうでない人も最低1週間に1回はチェックしましょう。

 

実践4 持ち株の1つが倒産しても耐えられる投資を

 

どんな一流企業でも盲信しないようにしましょう。具体的には、株式投資を行う場合は、持ち株のどこか1つが明日倒産しても投資を続けられるように資産配分しましょう。

 

実践5 有望な株がない時は現金を持ち続ける

 

先行きが不透明な中で十分な調査や投資に値する理由が希薄なまま株を購入するのはギャンブルに過ぎず、資産を減らす大きな要因になります。

 

実践6 負けた時は原因分析し、投資の糧にする

 

損失を出した時は自分なりに原因を分析しましょう。そして、同じ失敗を二度と繰り返さないことです。失敗のたびに原因を分析して自分の投資方法を洗練させていけば、次からは、上達してより儲けやすくなります。

 

実践7 自分の都合で株を売り買いしない

 

どうしても現金が必要な時があるかもしれませんが、急に現金が必要になったからといって、株式を売って現金を用意するのはできる限り避けましょう。

 

実践8 目標額に達するまでは儲けても使わない

 

億単位の資産を株式で築きたいのであれば、途中で儲けてもその儲けを使ってはいけません。儲けたお金をさらに儲けるための歯車を回す必要があります。

 

実践9 勝っている人の意見を参考にする

 

身の周りにいる 、あるいはネットで知り合った、株式投資で実際に利益を出し続けている人の意見を参考にするのが成功への近道になります。

 

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